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ディスカバリーブレークスループログラム応用編について

I. 三つの迷信 「…である」「…だから」 「私」

このセクションでは、私たちが「現実」であると思っていることの本質を探っていく。

例えば人間と独立して存在するとされている客観的世界もそういう現実の一つである。

その作動要因は原因と結果であり、性格と属性と過去の経験の集積が「自己」のアイデンティティーであるとされる世界だ。現実の本質を吟味し、これらの迷信を分解していくと、今までには無かった何か別のことが可能になる。 

ここで観察するのは、私たち人間が構築している様々な現実の個々の差異ではない。そのような現実を作ったのは人間であること、かつ人間は自分が作った張本人であることを忘れている、という点を見ていく。

この観察を行った結果、限られた範囲に閉じ込められて生きていく必要はないことが見えてくるし、
人間として存分に自分を発揮する自由を獲得する。

II. 差別化すること ―― 新しい宇宙を拓く

何かを「差別化する」というのは、何ら区別されていない背景から何かを取り出して、それを前景へと持ち込んでくることを意味する。

ちょうど、新しい言語を学ぶことによって新しい文化への架け橋ができる、バランス感覚を獲得することによって自転車に乗ることができる、というようなことだ。

差別化の獲得は、以前にはアクセスできなかった領域で活動する能力を人間に与える。 

差別化は、人生を創造的に見事に生きる能力に広がりを与える。

人間は、この差別化という能力によって、様々な新しい世界や、行動のためのチャンスを得られる。

Ⅲ. 不安からの解放

能力を効果的に発揮することを妨げる最大の障害は恐れである、と考えてみてほしい。どれほどの業績、成功、勇気があろうとも、人間なら誰でも人生のどこかで恐れや不安に振り回される。

人間はよく、恐れや不安に自らの行動を止めさせる。どの程度のリスクを冒すかも、生きる範囲の限界も、恐れや不安に決定させている。

私たち人間は人生において、恐れと不安に、不当に大きな力と影響力を与えている。

不安や恐れとの今現在の関わり方が、意図せずして不安や恐れをさらに暴走させるということが見えたとき、何か別の新しい可能性が出てくる。

今まで自分を止めていたものに向き合ったときにも、自分には力があることがわかるし、人生における情熱を再び発見して追求する自由が自らにあることにも気づく。